日産シルビア(その伝説は永遠に語り継がれる)

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(初代)シルビア CSP311(1965~1968年)

日産初代シルビアは、1965年から1968年にかけて販売されたスポーツカーです。当時の日本では、スポーツカーは高級車の代名詞であり、一般庶民には手の届かない存在でした。しかし、初代シルビアは、120万円という当時としては破格の価格で発売されたことで、スポーツカーの新たな扉を開きました。

初代シルビアのボディサイズは全長3,985mm×全幅1,510mm×全高1,275mmで、車両重量は980kgでした。

搭載エンジンは、ダットサン・フェアレディ(SP310型)と共通のR型1,600cc OHVエンジンで、最高出力は97馬力、最大トルクは13.2kgmを発揮しました。

初代シルビアの最大の特徴は、その美しいスタイリングです。当時のスポーツカーは、直線基調のデザインが主流でしたが、初代シルビアは流麗なクーペボディを採用し、国内外の自動車ジャーナリストから高い評価を受けました。

初代シルビアは、そのスタイリングと価格の魅力で、当時の若者から絶大な支持を集めました。

初代シルビアの成功は、日産のスポーツカーブランドとしての地位を確立するとともに、日本のスポーツカー文化の発展に大きく貢献しました。

(2代目)シルビア S10(1975~1979年)


2代目シルビアS10は、1975年から1983年まで生産された日産のスペシャリティカーです。初代シルビアから7年ぶりの復活車種であり、当時の流行であった曲線を多用したデザインで登場しました。

ボディタイプは2ドアクーペのみで、エンジンはL18型1.8L直列4気筒OHCとL20E型2.0L直列4気筒OHCを搭載しました。L18型エンジンはブルーバードUやサニーに搭載されていたものと同じですが、S10シルビアではチューニングが施され、最高出力98馬力、最大トルク13.8kgmを発生しました。L20E型エンジンは、最高出力112馬力、最大トルク15.0kgmを発生しました。

トランスミッションは5速MTと3速ATを用意し、駆動方式はFRのみでした。

S10シルビアは、当時のスペシャリティカーの代表格として人気を博しましたが、ライバル車の2代目セリカに比べると販売台数で劣りました。また、発売当初はロータリーエンジンの搭載も検討されていたようですが、結局は実現しませんでした。

(3代目)シルビア S110(1979~1983年)

3代目シルビアS110は、1979年から1983年まで生産された日産のスペシャリティカーです。初代、2代目シルビアの流れを汲む2ドアクーペで、洗練された直線基調のデザインが特徴です。

ボディタイプは、ハードトップとハッチバックの2種類を用意しました。ハードトップは、初代、2代目シルビアの流れを汲む2ドアクーペであり、ハッチバックは、当時のトレンドであったハッチバッククーペです。

エンジンは、L18型1.8L直列4気筒OHC、L20E型2.0L直列4気筒OHC、FJ20E型2.0L直列4気筒ターボの3種類を用意しました。FJ20E型ターボエンジンは、当時のスカイラインGT-Rにも搭載されていたエンジンであり、最高出力150馬力、最大トルク20.0kgmを発生しました。

トランスミッションは、5速MTと3速ATを用意し、駆動方式はFRのみでした。

S110シルビアは、当時のスペシャリティカーの代表格として人気を博し、販売台数も2代目シルビアから大幅に増加しました。また、FJ20E型ターボエンジン搭載車は、当時のチューニングベースとして人気を集めました。

主なグレードと仕様は、以下のとおりです。

  • 1800XE:L18型1.8L直列4気筒OHCエンジン搭載のベーシックグレード
  • 1800XE-L:1800XEにオーディオ、エアコン、パワーウィンドウなどの装備を追加したグレード
  • 2000XE:L20E型2.0L直列4気筒OHCエンジン搭載のグレード
  • 2000XE-L:2000XEにオーディオ、エアコン、パワーウィンドウなどの装備を追加したグレード
  • 2000ZSE:FJ20E型2.0L直列4気筒ターボエンジン搭載のグレード
  • 2000ZSE-L:2000ZSEにオーディオ、エアコン、パワーウィンドウなどの装備を追加したグレード

なお、1981年には、マイナーチェンジが行われ、フロントマスクやリアデザインが変更されました。また、1982年には、特別仕様車「RS」が発売されました。RSは、FJ20E型ターボエンジンを搭載し、専用のスポーツサスペンションやホイールなどを装備した高性能グレードです。

なお、3代目シルビアは、北米市場では「200SX」の名称で販売されました。

(4代目)シルビア S12(1983~1990年)

4代目シルビア S12は、1983年から1990年まで生産された日産のスペシャリティカーです。3代目シルビアから3年ぶりのフルモデルチェンジで、直線基調のデザインを継承しつつ、よりスポーティなイメージを強調したモデルです。

ボディタイプは2ドアハードトップのみで、エンジンは1.8L直列4気筒OHCのGA18型、2.0L直列4気筒OHCのCA20E型、2.0L直列4気筒ターボのFJ20ET型を搭載しました。

GA18型エンジンは、最高出力100馬力、最大トルク14.0kgmを発生しました。CA20E型エンジンは、最高出力135馬力、最大トルク17.0kgmを発生しました。FJ20ET型エンジンは、最高出力190馬力、最大トルク22.0kgmを発生しました。

トランスミッションは5速MTと3速ATを用意し、駆動方式はFRのみでした。

1985年には、マイナーチェンジが行われ、フロントマスクやリアバンパーのデザインが変更されました。また、1.8Lエンジン搭載車のグレード名がXEからXE-IIに変更されました。

1988年には、20周年記念モデルとして「20th Anniversary edition」が発売されました。このモデルは、専用ボディカラー、専用アルミホイール、専用エアロパーツなどを装備していました。

4代目シルビアは、3代目シルビアほどの人気を博すことはありませんでした。しかし、当時のスペシャリティカーの代表格として、多くのファンに支持されました。

主なグレードと装備

  • 1800XE-II:GA18型エンジン搭載、標準装備は5速MT、AMラジオ、エアコンなど
  • 1800XE-II-X:GA18型エンジン搭載、標準装備は1800XE-IIに加えて、電動リヤウインドウ、電動格納式ドアミラー、パワーウインドウなど
  • 2000XE-II:CA20E型エンジン搭載、標準装備は1800XE-II-Xに加えて、アルミホイール、本革巻きステアリングホイールなど
  • 2000XE-II-X:CA20E型エンジン搭載、標準装備は2000XE-IIに加えて、パワーシート、クルーズコントロールなど
  • RS:FJ20ET型ターボエンジン搭載、標準装備は1800XE-IIに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど

(5代目)シルビア S13 (1988年~1993年)

  • 5代目シルビアは、1988年から1993年まで生産された日産のスペシャリティカーです。4代目シルビアから5年ぶりのフルモデルチェンジで、流麗なスタイリングと、FRならではの走行性能で人気を博しました。
  • ボディタイプは2ドアクーペのみで、エンジンは1.8L直列4気筒のSR18型と2.0L直列4気筒のSR20型を搭載しました。
  • SR18型エンジンは、最高出力135馬力、最大トルク16.0kgmを発生しました。SR20型エンジンは、最高出力150馬力、最大トルク18.0kgmを発生しました。
  • トランスミッションは5速MTと3速ATを用意し、駆動方式はFRのみでした。
  • 1991年には、ターボエンジンを搭載したターボグレードが追加されました。ターボグレードは、SR20DET型ターボエンジンを搭載し、最高出力200馬力、最大トルク28.0kgmを発生しました。
  • 5代目シルビアは、国内では約10万台、北米市場では「240SX」の名称で約10万台が販売されました。
  • 主なグレードと装備
  • J’s:SR18型エンジン搭載、標準装備は5速MT、AMラジオ、エアコンなど
  • Q’s:SR18型エンジン搭載、標準装備はJ’sに加えて、電動リヤウインドウ、電動格納式ドアミラー、パワーウインドウなど
  • K’s:SR20型エンジン搭載、標準装備はQ’sに加えて、アルミホイール、本革巻きステアリングホイールなど
  • K’s-R:SR20型エンジン搭載、標準装備はQ’sに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど
  • ターボ:SR20DET型ターボエンジン搭載、標準装備はK’sに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど

(6代目)シルビア S14 (1993年~1999年)

6代目シルビアS14は、1993年10月から1999年11月まで生産された日産のスポーツカーです。5代目シルビアS13から5年ぶりのフルモデルチェンジで、3ナンバーサイズに拡大され、よりスポーティなスタイリングと走行性能が特徴です。

ボディタイプは2ドアクーペのみで、エンジンは2.0L直列4気筒のSR20型と2.0L直列6気筒のRB20DE型を搭載しました。

SR20型エンジンは、最高出力150馬力、最大トルク18.0kgmを発生しました。RB20DE型エンジンは、最高出力200馬力、最大トルク24.0kgmを発生しました。

トランスミッションは5速MTと4速ATを用意し、駆動方式はFRのみでした。

1996年6月には、マイナーチェンジが行われ、内外装が大幅に変更されました。特に外観デザインは、前期型は先代モデルの進化系のエレガント系だったが、後期型は吊り目といわれるダイナミックでスポーティなスタイルへと大きく変貌しました。

6代目シルビアは、国内では約10万台が販売されました。

主なグレードと装備

  • J’s:SR20型エンジン搭載、標準装備は5速MT、AMラジオ、エアコンなど
  • Q’s:SR20型エンジン搭載、標準装備はJ’sに加えて、電動リヤウインドウ、電動格納式ドアミラー、パワーウインドウなど
  • K’s:SR20型エンジン搭載、標準装備はQ’sに加えて、アルミホイール、本革巻きステアリングホイールなど
  • K’s-R:SR20型エンジン搭載、標準装備はQ’sに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど
  • ターボ:SR20DET型ターボエンジン搭載、標準装備はK’sに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど
  • GT-R:RB20DE型エンジン搭載、標準装備はターボに加えて、本革シート、アルミホイール、エアロパーツなど

(7代目)シルビア S15

7代目シルビアS15は、1999年1月から2002年11月まで生産された日産のスポーツカーです。6代目シルビアS14から6年ぶりのフルモデルチェンジで、全長や全幅をダウンサイジングし、よりコンパクトで軽量なボディを採用しました。また、ヘッドライトを吊り目にし、シャープでスポーティなスタイリングを実現しました。

ボディタイプは2ドアクーペのみで、エンジンは2.0L直列4気筒のSR20DE型と2.0L直列4気筒のSR20DET型を搭載しました。

SR20DE型エンジンは、最高出力150馬力、最大トルク18.0kgmを発生しました。SR20DET型エンジンは、最高出力200馬力、最大トルク28.0kgmを発生しました。

トランスミッションは5速MTと4速ATを用意し、駆動方式はFRのみでした。

1999年11月には、マイナーチェンジが行われ、内外装のデザインが変更されました。また、SR20DET型エンジンの最高出力が215馬力に向上しました。

7代目シルビアは、国内では約10万台が販売されました。

主なグレードと装備

  • 1800:SR20DE型エンジン搭載、標準装備は5速MT、AMラジオ、エアコンなど
  • 2000:SR20DE型エンジン搭載、標準装備は1800に加えて、電動リヤウインドウ、電動格納式ドアミラー、パワーウインドウなど
  • K’s:SR20DE型エンジン搭載、標準装備は2000に加えて、アルミホイール、本革巻きステアリングホイールなど
  • K’s-R:SR20DE型エンジン搭載、標準装備はK’sに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど
  • SpecS:SR20DET型ターボエンジン搭載、標準装備はK’s-Rに加えて、専用サスペンション、専用ホイール、専用エアロパーツなど
  • SpecR:SR20DET型ターボエンジン搭載、標準装備はSpecSに加えて、本革シート、アルミホイール、エアロパーツなど

7代目シルビアは、その高い走行性能とコンパクトなボディサイズで、多くのファンから支持されました。また、ドリフト競技でも活躍し、日本のモータースポーツシーンに大きく貢献しました。

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